平成２２年富山県支部総会
平成22年6月13日、富山県総合福祉会館（サンシップ）にて支部総会を開催いたしました。清水忠彦氏の逝去により空席であった支部長に、高畑吉嗣副支部長が選出され、第2代富山県支部長に就任されました。
●支部長挨拶
「今年も支部総会に参加できることを大変嬉しく思います。しかしながら、支部設立以前から私たちの先頭に立ち、富山県支部長として支部活動にご尽力いただいた清水支部長が3月26日に永眠され、今回の支部総会にご一緒できないことを非常に残念に思います。
私は発病当初から塞ぎ込みがちで前向きではありませんでしたが、今こうして前を向いて進めるようになれているのは富山県支部があったからです。この度、清水支部長急逝という緊急事態でもあり、私でよければと恩返しのつもりでお受けさせていただきました。
私は清水さんが生前から理想とされた、癒される支部作りを目標に頑張りたいと思います。無力ではありますが、今後ともご指導ご鞭撻の程、よろしくお願いいたします。」
●基調講演「ＡＬＳの最新情報」
富山市民病院神経内科部長・林茂先生
現状における、遺伝子レベルでの研究報告や、治療薬やコミュニケーション機器の開発状況などを、短時間でわかりやすく講義していただきました。
平成21年度 総会
6月14日（日）富山市障害者福祉プラザにおいて、平成21年度富山県支部総会を開催しました。
総会には患者・家族・支援者、総勢57名が集い、橋本操前会長の参加もありました。今年は県立総合衛生学院、および富山大学看護学部からの学生ボランティアの皆さんの御協力があり、賑やかなものになりました。
『ALSのための音楽療法
～歌かたり・こころ語り 音楽の力～』
音楽療法士 矢野真澄先生
音楽療法の意義・方法をわかりやすく説明された後、事前にリクエストされた曲を皆で歌い継ぎました。選曲した会員が紹介されるたびに『この人はこういう曲に感じ入る人だったのか･･･』『違う面もあるんだな･･･』と、普段は気付かない内面を垣間見ました。
選び抜かれた珠玉の言葉を、メロディーに乗せて、皆で歌っているうちに、思わず涙がこぼれてきました。
矢野先生からのメッセージをお届けします。
音楽には 力があります。
悲しい音楽を聴く時、悲しい事が想い出されて、その想いはますます深くなります。
楽しい音楽を聴く時いっそう元気がでて 皆で楽しい想いを共有する時いっそうその想いは高まります。
音楽には「同質の原理」というものがあり、悲しい時には悲しい音楽が心に響き、元気がある時には、元気な曲とともにうきうきすることができます。
悲しい時には、無理をして元気な音楽を聴くのではなく、悲しい曲とともに悲しい想いを味わって涙を流すことも大切です。カタルシス(浄化)といって涙を流すことで、心の悲しみをも洗い流すことができます。悲しい想いで沢山涙を流した後、心には少しずつ平穏さと清々しさが生まれてくると思います。
共に泣いたり、笑ったりする時、連帯感が生まれて、皆といっしょで良かった・・という気持ちになれると思います。
音楽には、言葉を超えた心の交流を促す力があります。言葉などなくても、共にできた時間や共にできた想いを振りかえることができ、自然にいっしょに過ごせた時間をいつくしむ想いにもなれると思います。
さまざまな体験が音楽と共に想い出され、さまざまな思い出がよみがえります。
これまで過ごしてきた日々を振り返り現実をみつめそして、未来ヘ想いを馳せる時そんな時にそばに音楽をおいていただけたら・・と願っています。
音楽と共に涙を流した時間も大切な時間でしたが、皆さまが現実の状態を語られる時の力強さや、場を和ませるお話しぶりや、私達にむけてちょっとかけてくださるウイットに富んだ会話に心がときめきました。その言葉のひとつひとつから皆さまの人となりを感じさせていただくことができ、本当に素敵な方達だと感じられました。
今回の講演は 皆さまのリクエスト曲を取り上げさせていたき その音楽の力を借りて皆さまと共に過ごさせていただいた１時間でしたが、振り返ってみて、充分にお伝えしきれなかった想いが沢山あったので 言葉に置き換えてみました。
ごいっしょさせていただいた事に感謝いたします。本当にありがとうございました。
矢野 真澄
平成20年度支部総会（6/15）
6月15日（日）13時半～サンシップ501研修室にて、平成20年度支部総会が開催されました。会員、家族、支援者を含め35名の出席がありました。冒頭に、亡くなられた会員のご冥福を祈り黙祷を奉げました。総会においては昨年度の事業・決算報告、今年度の事業予定が承認されました。また役員は継続して任期に就かせていただきます。
総会後、「ALSの基礎知識～病気と上手につき合うために～」と題して富山大学附属病院神経内科診療教授・高嶋修太郎先生の記念講演が行われました。「前向きな気持ちで過ごしてほしい」というメッセージをこめた、優しく語り掛けるような講演に一同聴き入りました。
交流会には13名の参加がありました。初めて見えた方もあり、家族を亡くされた方もお越しくださいました。近況報告や情報交換にて和やかな時間を過ごしました。